島田雅彦「 新潮読書クラブ〈第三回 ドストエフスキー『罪と罰』〉」

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この秋、新潮社のオフィシャル読書会が始まりました! 毎回バラエティ豊かな「本読み」のゲストと、新潮社の名作や話題作を一緒に味わっていきます。

第三回の課題図書は、いよいよ文学史上に比類のない傑作『罪と罰』の登場です。「世界で最も有名な1冊」といっても過言でない小説ですが、意外に読んだことがないという方も多いかもしれません。貧しさの中で殺意を抱いていく主人公のラスコーリニコフ。「善」という目的のためならば、人を殺しても許されるのか? ドストエフスキーが『罪と罰』で仕掛けたこの根源的な問いは、時代を超えてなお私たちをとらえて離してくれません。2015年はこのモンスター級の大作で、読書納めをしませんか?

一緒に読む人は、さまざまな古典を「いま」とリンクさせながら分かりやすく読み解く、作家の島田雅彦さん。『罪と罰』の面白さを、徹底的に教えていただきます! ひとつ目のポイントは、現代にも強烈に通じるテーマです。ドストエフスキーが描いたのは、運命に翻弄される人間の小ささ。それは、格差社会、テロ、SNSなど、「いま」の私たちの問題と繋がっていきます。そしてもうひとつのポイントは、いつ読んでも誰かしらに心を重ねてしまうキャラの立った登場人物たち。島田さん自身は20代で主人公ラスコーリニコフに共感し、最近では退廃的な中年男スヴィドリガイロフに惹かれるようになったといいます(六本木あたりで一緒にお酒を飲んでみたいのだとか)。ドストエフスキーの多重人格的な、華麗なるキャラクターの描き方にも注目です。

未読の方にも『罪と罰』のあらすじをご理解いただける、島田先生流“10分de名著”を冒頭に予定しています。今年最後の読書会、ぜひご参加ください!

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日時:2015/12/15 (火) 19:00 – 20:30
会場:ラカグ2F soko
▼チケット販売はこちら▼
http://peatix.com/event/130024/

◆〈新潮読書クラブ〉とは◆
現代文学の珠玉の名作や話題の海外文学、なかなか読む機会のなかった古典まで―—。毎回バラエティ豊かな新潮社の棚の中から課題図書を選び、その本の愛読者であるゲストをお呼びして、公開読書会を開催いたします。もちろん、参加者の皆様に、感想や読後感、そして偏愛(?)をシェアしていただく時間もございます。

*新潮読書クラブの前半は登壇者による公開読書会、後半は参加者のみなさまとも意見を交換し合いながら、本の世界を味わっていきます。

*課題図書を読んできていただくと、より楽しんでいただけるイベントです。

*新潮読書クラブは、sokoにて定期的に開催していく予定です。参加者だけがもらえる会員カードにスタンプを集めると、素敵なプレゼントも……!

2015年12月1日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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