“新次郎の側室”“五代の真実”「あさが来た」ドラマでは描かれなかった真実

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 NHKの連続テレビ小説「あさが来た」の原案本『小説 土佐堀川 広岡浅子の生涯』(潮出版社)の作者古川智映子さんが、2月12日に放送されたBS11の番組「宮崎美子のすずらん本屋堂」に出演した。古川さんはドラマの主人公である広岡浅子や夫・新次郎のモデル信五郎や大人気となっている五代友厚について、朝ドラでは描かれなかった真実を明かした。

 古川さんはドラマでは描かれてはいない事実のひとつとして、信五郎には小藤という側室がおり、4人の子供をもうけていたというエピソードをあげた。小藤は浅子が結婚するときに「お付き」で広岡家に連れて来たお手伝いの女性だった。浅子からの信頼も厚く、浅子が炭鉱に出るなど仕事に打ち込んでいる間、小藤に頼みこんで信五郎の面倒をみてもらっていたという。小藤が妊娠した際、浅子は「加島屋(加野屋のモデル)の血筋引いたもんがひとりでもふえるのは、どないに心強いことか」と喜んでいたと二人の良好な関係を解説した。

 また古川さんは浅子と五代友厚の間に交流の記録はなかったと衝撃の事実も明かした。しかし同時代の大阪の偉人にどうしても小説の中で出会わせたかったという。解説として出演していた時代劇研究家のペリー荻野さんは、大阪を築いた五代は当時から人気があり、五代が亡くなったとき大阪のおばちゃんたちは皆悲しんでいたというエピソードを披露した。「五代ロス」は朝ドラだけの話ではなかったのだ。

 番組では宮崎美子さんにより、浅子が炭坑で坑夫たちを前に啖呵をきったシーンも朗読された。

 「宮崎美子のすずらん本屋堂」はBS11にて毎週金曜日よる10:00から放送中。

Book Bang編集部
2016年2月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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