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- 西洋菓子店プティ・フール = Pâtisserie de putit four
- 価格:1,485円(税込)
作家の千早茜さん(36)が2月13日TBSの「王様のブランチ」に出演し、新作『西洋菓子店プティ・フール』(文藝春秋)を紹介した。
『西洋菓子店プティ・フール』は下町の商店街にある洋菓子店を舞台とした6編の恋愛短編連作集。主人公はその店を営む頑固な祖父のもとで一人前の菓子職人を目指している。恋や仕事に悩む女性が店を訪れ、甘いもので心を休めほっとする。祖父の作るケーキと言葉少なに語る一言にはそんな力があるようだった。たくさんのケーキが登場し、章タイトルも「ショコラ」「カラメル」などとなっており、作者の千早さんは「読み終わった後にケーキ屋さんに走って行きたくなるような小説になってたらいいな」とはにかみながら語っていた。
また千早さんは本作のテーマは「嗜好品」だと語り、あったら嬉しいが無くてもいいものについて書きたかったという。この職業は誰かの役にたっているのか、社会の役にたっているか、千早さん自身も負い目を感じていたそうだ。しかし悩むことで作品が生まれるならそのままでいいのではないかと思い至ったという。
スタジオの面々は主人公のおじいちゃんの言葉にしびれたようで、
「女を昂奮させない菓子は菓子じゃねえ」
「ケーキの魅力は背徳感だ」
「こんなにきれいなものを食べてもいいのか」
「甘さっていうのはな、人を溶かすんだよ。ほっと肩の力を抜けさせる。」
など、こんな言葉を言えるおじいちゃんがかっこいいとMCの新川優愛さんもメロメロ。谷原章介さんは「みんなシニア好きですか」と笑いを誘った。
ブットピのコーナーでは366日、自分と同じ日に生まれた著名人の文庫本を集めた企画「BIRTHDAY BUNKO」を紹介した。同企画は東京駅にあるKITTE内、マルノウチリーディングスタイルで行われている。
「王様のブランチ」はTBSにて毎週土曜日9:30から放送中。
また千早さんの『あとかた』(新潮文庫)文庫化と『西洋菓子店プティ・フール』の刊行を記念し2016年2月19日(金)19:00より三省堂書店池袋本店にて、イベントが開かれる。
http://ikebukuro.books-sanseido.co.jp/events/554
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