稲垣吾郎「こんなにやってて良かったと思えることはない」芝居の良さについて語る

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 SMAPの稲垣吾郎さん(42)が自身が司会を務めるTBSの番組「ゴロウ・デラックス」(2月19日放送)で良い芝居とはなにかについて語った。この日の「ゴロウ・デラックス」は2010年4月に亡くなった劇作家の井上ひさしさんの三女、井上麻矢さんがゲスト。麻矢さんの著書『夜中の電話 父・井上ひさし最後の言葉』(集英社インターナショナル)からの知られざる井上家のエピソードや、稲垣さんの芝居への思いが語られた回となった。

■毎月300~700万円の本を買う

 井上ひさしさんは作詞家としても数々の名作を生み出している。「ムーミン」「ひょっこりひょうたん島」「ひみつのアッコちゃん」など誰もが聞いた事のあるあの曲の作詞は井上さんだった。また小説家としても1972年に直木賞を受賞。1981年には『吉里吉里人』(新潮社)が180万部を売り上げ、長者番付にも名前が載った。しかし生活はまったく楽ではなかったという。井上さんは毎月少なくとも300万円から700万円もの本を買ってしまうのだという。これには稲垣さんも驚いた様子で「いまならAmazonポイントすごく溜まっちゃう」と笑った。

 劇作家としても生涯60本以上の戯曲を書いた井上さん。稲垣さんも2011年に井上さん作の「泣き虫なまいき石川啄木」で主演を務めたことがある。その時の様子を「分厚い本を渡され、1ヶ月後にすべて覚えている自分が想像できなかった」「井上さんの芝居は長台詞が多く、歌を歌っているような言い回し。リズムとか呼吸とか、喋っていて気持ち良くなる」と語るも、井上さんが亡くなった次の年の公演だったため「見ていただきたかったですけどね」と残念がった。

■共通する芝居への思い

 麻矢さんの著書『夜中の電話』は、井上さんが亡くなる半年前から毎晩のように麻矢さんにかかってきた電話がもとになった一冊。それまで20年間疎遠だった麻矢さんと、その穴を埋めるように7時間8時間と、朝まで話すこともあったという。同書は井上さんが、がんと闘いながらも父として、娘の世代に伝えたかった最後の渾身のメッセージとも言える内容となっている。稲垣さんは同書の中で井上さんが芝居について語った一節に注目した。
 
「いい芝居を見た後、『自分の人生はそんなに捨てたもんじゃない』と思い、さらに自分の人生が、何だかキラキラしたものに感じられる。そんな芝居を作りたい。」(『夜中の電話』より)

 稲垣さんは「僕もすごくそう思う、それがお芝居の良さであって、自分も見に行ってそう思うし、(自分が演じた際)そう思ってもらえたら、こんなにやってて良かったなと思えることはない」と語った。

 「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:41から放送中。

Book Bang編集部
2016年2月23日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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