コンビニコーヒーが高級ホテルのコーヒーより美味しい理由 久米宏、壇蜜も納得

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 BS日テレの番組「久米書店」に、世界中から選りすぐった美味しいコーヒー豆を提供する「ミカフェート」を展開するコーヒーハンター・川島良彰さんが出演した。昨年10月に出版された、コーヒーの最新情報と奥深い世界を綴った著書『コンビニコーヒーは、なぜ高級ホテルより美味いのか』(ポプラ社)が話題の川島さん。久米宏さん(71)と壇蜜さん(35)にその場で最高のコーヒーを淹れ、二人をうならせた。

■一切の妥協を排したコーヒー豆の最高ランク

 この日川島さんが用意したのはパナマのコトワ農園産の「ゲイシャ」という豆。川島さんが最高の豆を選ぶ基準は、まずは農園を厳選。そしてその中から日当たり等の条件で絞った農園内の一角を選択。そして収穫時期までをも限定する。さらに輸送方法も通常の船便ではなく温度管理のできる航空貨物で送られてくる。そして日本で焙煎後すぐにシャンパンボトルにいれて窒素ガスを充てんしている。そのため焙煎したての香りがそのまま保存できているという。最高級の豆で淹れたコーヒーを飲んだ久米さんは「美味い。何を言おうとしてたのか忘れるほど美味い」と絶賛。本当に美味いコーヒーは雑味がないと語った。コーヒーが苦手と最初に語った壇蜜さんは「苦くない、風味自体が美味しい」と川島さんのコーヒー豆がフルーツであるとの主張に賛同した。

■コンビニコーヒーがホテルのコーヒーより美味い理由

 2016年コンビニコーヒーは20億杯を超えると川島さんは予想する。そしてタイトルにもなっている高級ホテルのコーヒーより美味しい理由を解説した。100円のコンビニコーヒーの原価は12~3%で、12円。1200円のホテルのコーヒーは2%程度で24円。どちらもほぼ同じ価格帯の豆を使っている。コンビニは消費量が多く、豆自体も新しいものがどんどんはいってくる。ホテルのコーヒーの消費量はそこまで多くない。コンビニの方が豆自体もフレッシュであり、その場で挽いて抽出している分、コンビニコーヒーのほうが美味しくなると解説した。また久米さんは高級料理店でもコーヒーだけまずいことがあると指摘。川島さんはその理由を、通常飲食業の原価率は高いお店で35%程度あるのに、コーヒーだけは3%以下が多い。多くの飲食店ではコーヒーに原価をかけるなんて馬鹿じゃないか、と考えているという。また高級店のシェフに聞いたところ、コーヒーはシェフの責任ではなくフロアの責任だから、と一流のお店でもコーヒーの味には無頓着な理由が明かされた。

■粉ではなく豆を買え

 川島さんはコーヒー豆を買ってきたら、お盆などに出し、欠けた豆を外すだけで美味しくなるという。欠けた豆は酸化が早いため、味が落ちる。コーヒー豆を買うときは既に挽いてある「粉」には欠けた豆が挽かれたものがはいっているかもしれないので、「粉」ではなく「豆」で買ったほうがよいとアドバイスをした。「粉」の方が手間がかかっているため値段的にも高いはずなのに、なぜか「粉」のほうが安いのはそういった理由からだという。「今回はコーヒーを売る人には耳の痛い番組になりそうですね」と壇蜜さん。久米さんは「そうなんです。コーヒー業者にはもっと良心的になってほしいからです」と笑った。

 また「本のギョーカイ新聞」コーナーでは「白鳥しおり」や「図書カード型しおり」など読書が楽しくなるアイデアしおりが紹介された。また編集者がPRを持ちこむ「蜜読」のコーナーでは『考える力を鍛える「穴あけ」勉強法: 難関資格・東大大学院も一発合格できた! 』川合薫[著](草思社)が紹介された。

「久米書店 ヨクわかる!話題の一冊」はBS日テレにて毎週日曜18:00から放送中。

Book Bang編集部
2016年3月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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