みうらじゅんが語る仕事術『「ない仕事」の作り方』に「まともすぎる!」の声

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 漫画家・イラストレーター・エッセイストなど幅広い活躍で知られるみうらじゅんさん(58)が4月10日NHKラジオ第1「マイあさラジオ」のコーナー「著者に聞きたい本のツボ」に出演した。みうらさんの新著『「ない仕事」の作り方』(文藝春秋)は今まで世間に認識されていなかったことを数多世に広めてきた著者の仕事術を紹介するビジネス書だ。

■水と油で作られた言葉

 みうらさんはまず自身が作った造語「マイブーム」と「ゆるキャラ」について解説した。「ブーム」は「アワー(OUR)」で作るものなので、「マイ(MY)」と「ブーム」は水と油。「キャラクター」というのは本来「立って」いないといけないので、「ゆるい」と「キャラ」というのもまた水と油の言葉。それらを組み合わせ、作られた「マイブーム」はいつのまにか「趣味」と同じように理解され、誤解されてはいるものの世間に流布している。また物産展の端で所在なさげに哀愁を漂わせていた「ゆるキャラ」たちは、居心地の良い場所をみつけ堂々としている。同様に今は「ない仕事」でも自分で肩書を無理矢理つけてやっていくと、いつか浸透するのではないか、と語った。

■無駄な努力に人は感心する

 同書のなかで「ない仕事」の作り方は「自分を洗脳して無駄な努力をし、発表をする」と書かれている。みうらさんは無駄な努力をし、くだらないものを大量に集めるのは発表をしたいがためだと話す。人は膨大な数が集まると、そのもの自体のくだらなさより量に驚く、無駄な努力も呆れるくらいやれば認めてもらえる、と「ない仕事」の根本部分は膨大な「努力」によって支えられていると明かした。

■まともすぎる!

 同書に対しネット上では「(みうらさんにしては)まともすぎる!」や「本当に仕事の参考になり、真剣に読んでしまった」「才能だけではない努力をみせつけられた」などの評が集まっている。どのコメントからもみうらさんの偉大な仕事が、「いい加減そう」に見える印象からはかけはなれた、修行のような努力から生み出されてきたことに対する賞賛で溢れている。

■そこがいいんじゃない

 また番組では同書に書かれている「そこがいいんじゃない」とつまらないものに出会ったときに唱える呪文や、「ネットでは出てこない言葉を探す」「自分なくし」「無理をしても不自然でいること」「長髪とサングラスでいる理由は権威濃すぎ(ケンイ・コスギ)ないように」など独特の仕事に対する考え方をとりあげ、みうらさんが解説した。

 NHKラジオ第1「マイあさラジオ」のコーナー「著者に聞きたい本のツボ」は毎週日曜6時40分ごろに放送。聞き手は渡辺ひとみさん。コーナーはNHKのウェブサイト(http://www4.nhk.or.jp/r-asa/340/)でも聞くことができる。

Book Bang編集部
2016年4月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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