「ぼっち」は惨めなのか? 「ソロ活」の達人が教える一人の良さ

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 お笑いコンビ髭男爵の山田ルイ53世さんとフリーアナウンサーの宮崎宣子さん(36)が司会を務めるラジオ番組「土曜の午後は♪ ヒゲとノブコのWEEKEND JUKEBOX」(4月16日放送回)に著書『「ぼっち」の歩き方』(PHP研究所)が話題の朝井麻由美さん(30)が登場した。朝井さん独特の価値観がたっぷりと語られ「ぼっち」に関する理解が広がった放送となった。

■一人で楽しめるのか?

 朝井さんの新著『「ぼっち」の歩き方』はウェブサイトで連載していた「ソロ活」をまとめたもの。普通一人では行かないところを一人でも楽しめるかを検証した一冊だ。番組で朝井さんは山田さんから、一人が好きで皆とわいわいできない、最低限のコミュニケーションはとれるが単なる会話が下手、と冗談まじりに紹介された。そんな朝井さんが同書では一人潮干狩り、一人バーベキュー、一人豆まき、一人流しそうめんなど様々なソロ活をレポートしている。

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「ぼっち」はメンタリティやライフスタイルの問題

■コミュニケーションをとるほうが「コスト」がかかる

 ただし朝井さんは一人バーベキューを行った際、火がつかなくて結局他のグループに話しかけて火を分けてもらった経験を話し「一人でやるには技術力が必要だと感じた」と告白した。それに対し山田さんは「人類は分業体制を確立したからこそこれだけの発展をしてきたんじゃないか」と突っ込んだ。朝井さんは助け合いをしたほうが効率が良いというのはわかったうえで、人とやりとりをする「対外モード」に自分を変えることにそれ以上の「コスト」を感じると「ぼっち」特有の精神性を語った。

■「ぼっち」はライフスタイルだ

 朝井さんは「ぼっち」はメンタリティやライフスタイルの問題だと語り、集団が苦手という気質は付き合う相手が出来たり、結婚したとしても変わるものではないと語る。それを受け山田さんは漫画『賭博黙示録カイジ』福本伸行[著](講談社)の有名な「電流鉄骨渡り」のシーンをあげ「カイジは渡りながら、結局人間はお互いに触ることもできない『個』の存在で、できることは一方通行な通信だけなんだと悟るけど、そういうことですよね」と元ひきこもりとしても知られる山田さんは理解を示した。

■惨めだと感じるのは自分がそう思っているから

 朝井さんは「ぼっちは嫌だ・惨めだ」というネガティブなイメージが世に氾濫しており、自分も以前はそう感じていたと語る。しかし記事を書くことにより、「ぼっち」が惨めだと思っていたのは自分自身で、自分との戦いだったことに気付いたという。そんな考え方を示した同書に対しネット上では「ものすごく納得できた」「戸惑っていたのは自分の縛りなんだ」「寂しさのなかに面白さがある」と共感の声が多数挙がっている。

「土曜の午後は♪ ヒゲとノブコのWEEKEND JUKEBOX」は文化放送にて毎週土曜昼1時から放送中。

Book Bang編集部
2016年4月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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