「なんというマゾ企画」直木賞作家・朝井リョウも震えた 新創刊した文芸誌「小説BOC」の目玉企画が話題

テレビ・ラジオで取り上げられた本

2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 4月30日放送のTBS「王様のブランチ」で中央公論新社が新創刊した文芸誌「小説BOC」が取り上げられ、その意欲的な試みが紹介された。

■8組の人気作家の共作企画

「小説BOC」は「つながる」をコンセプトに連載小説や特集で構成されており、なかでも目玉は「螺旋」というかつてない共作企画だと紹介された。「螺旋」に集まったのは、伊坂幸太郎、朝井リョウ、大森兄弟、澤田瞳子、天野純希、薬丸岳、乾ルカ、吉田篤弘など、純文学から歴史、ミステリーなどジャンルを越えた人気作家8組。古代から未来までをそれぞれが担当し「螺旋」のように絡み合う物語を紡いでゆく。朝井さんは「なんというマゾ企画」と震えたと紹介された。

 「螺旋」のテーマは“対立”。古代から未来まで時代を超えて宿命のようにぶつかる二つの民族「海族と山族」の闘いが描かれる。各作品には共通のキャラクターが登場し、年代を超えた仕掛けがあるという。番組解説者で早稲田大学文学学術院准教授の市川真人さんは「翻弄される面白さに乗り遅れるな」と魅力を解説。ジャンルも文体も違う8作品がひとつながりで読めるため、「一気に読むとフルーツパフェか全部乗せラーメンかという、パンチの効いたぐるぐるする読書体験ができます」と薦めた。

 また創刊号ではファンタジー小説で人気の茅田砂胡の特集が行われ、ファン垂涎の一作「デルフィニア戦記外伝ポーラの戴冠式」も掲載されている。1万5千部からはじまった「小説BOC」は、文芸誌としては異例の増刷が決定している。

■鎌倉が舞台の物語

 その日の特集では『食堂かたつむり』(ポプラ社)や『つるかめ助産院』(集英社)などの作品が映像化され人気の作家、小川糸さんの最新作『ツバキ文具店』(幻冬舎)が取り上げられた。同作は鎌倉の文具店が舞台。文具店以外は実在の場所が登場する。主人公はそこで代書屋を営んでいる。番組では小説にも登場した鎌倉の浄智寺やカフェ「ガーデンハウス」をめぐりながら小川さんが作品に込めた思いが語られた。代書屋を主人公にしたことに関し小川さんは「手紙は時間がかかる。時間のプレゼント。物語がいっぱい生まれると思った」と語った。スタジオで解説の市川さんは番組のスタッフも読んで泣いてしまったと同作の魅力を紹介。ゴールデンウィーク、鎌倉を巡りながらの読書にお薦めの一冊だ。

「王様のブランチ」はTBSにて毎週土曜日9:30から放送中。

Book Bang編集部

Book Bang編集部
2016年5月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ニュース