稲垣吾郎も驚愕 400年前にも起きていた「東北から熊本・大分への地震の連鎖」

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 SMAPの稲垣吾郎さん(42)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」、5月13日の放送に映画「殿、利息でござる!」の原作『無私の日本人』(文藝春秋)の著者・磯田道史さんが出演した。稲垣さんが「すごい面白かったですよ」と語る同作の魅力や、磯田さんの地震に関する研究までたっぷりと語られた。

■古文書ハンター磯田道史

 著者の磯田さんは人呼んで「古文書ハンター」。かつて日本人が遺した書物には未だ知られていない物語がたくさんあるという。磯田さんは全国各地で古文書を発掘し、難解な内容を解読して分かりやすい現代歴史小説にするという作風だ。代表作『武士の家計簿』(新潮社)は20万部のベストセラーとなっている。

■殿さまから利息を取る?!

『無私の日本人』では貧しい宿場町を再生するため、普通の庶民たちが私財を擲(なげう)ち奔走する。その宿場町再生計画とは、藩主に金を貸し、その利息を宿場町の人々に分配しようという壮大なものだった。磯田さんは「普通は年貢を取られる庶民が殿さまから取っちゃおうという。普通だったら罰せられるかもしれない」とその計画の無謀さを語った。磯田さんは長年色々な古文書をみてきたがこの話が書かれた古文書を見たときは「図書館で泣いちゃった」と当時の自分を犠牲にしてでも公に尽くす庶民たちの物語は感動的だったと話した。

■学校の勉強はやめた

 番組では古文書風年表で磯田さんの歴史愛溢れる人生を振り返った。磯田さんは高校生の頃「古文書解読辞書」と出会い、古文書が読めるようになるまで「学校の勉強は辞めることにした」と仰天の告白。慶應大学に進学した磯田さんは図書館に10時間以上籠り、ついに図書館内で倒れてしまい救急車で運ばれたこともあったという。稲垣さんは「そこまで没頭できると楽しいですよね」と目を丸くして興味津々の様子だった。

■熊本地震に類似した過去の地震

 また磯田さんは最近地震に関する研究もしている。4月に発生した熊本地震に関し気象庁は、北東方向に広がりをみせる前例のない不思議な地震だと述べているが、古文書をひも解くと同じような例がみつかるという。

 1611年に起きた慶長三陸地震では東北を大津波が襲った。そしてその8年後熊本で大きな地震が起きたという。熊本県八代で卯の刻(午前6時ごろ)に起きた大地震は麦島城を崩壊させた。そして同日午の刻(正午ごろ)に大分県竹田市でも大地震が起き、岡城を破損させた。さらに別の古文書によると同日、広島でも大きな地震が確認されているという。

 磯田さんは「今回は東日本大震災の5年後に起きたが、このときも同じように熊本で地震が起こり、北東方向に6時間程度で拡大し、大分にも被害を与えている。気象庁が近代的な観測を始めたのは明治20年代。それよりも長いスパンでみると色々なことが分かる」と地震の活動期に入った今、古文書から過去の天災を読み解く研究の重要性を語った。稲垣さんはうなずきながら真剣に耳を傾け、驚愕の表情をみせていた。

 ネット上では今回の放送について「磯田先生にぐっと親近感が湧いた」や「気象庁の専門家と協力して研究してほしい」「地震の話、鳥肌が立った……」との声が上がっており、磯田さんの研究にも理解の深まった放送となったようだ。

ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年5月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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