女優の杏 岡本太郎の言葉「沖縄が本土に還るのではない、本土が沖縄に還るべきなのだ」に感銘
テレビ・ラジオで取り上げられた本
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- 岡本太郎の沖縄
- 価格:3,080円(税込)
女優の杏さん(30)とナビゲーターの大倉眞一郎さんが毎週1冊ずつ本を持ちより紹介するJ-WAVEの番組「BOOK BAR」。7月31日の放送では旅を題材とした2冊が紹介された。
■沖縄で日本を発見する
この日杏さんは「モノクロの中に色、湿度、温度、詰まってます」と写真集『岡本太郎の沖縄』岡本太郎[撮影](小学館)を紹介した。岡本太郎は1950年代と60年代、返還前の沖縄を訪れシャッターを切った。岡本は沖縄で「忘れられた日本」を発見し、自己をも発見する。同書は貴重な歴史的史料であり、岡本の感動を追体験できる記録でもある。長年絶版となっていたが、この春に小学館より復刊された。
杏さんは「原始的な風景もありながら、人々の営みもある」と述べ、挟みこまれている文章からも刺激を受けたと語る。岡本は同書の中で「沖縄が本土に還るのではない、本土が沖縄に還るべきなのだ」と沖縄は沖縄らしさを失ってはいけないし、日本人も沖縄に触れて海や山のことを思い出すべきだと繰り返し述べている。杏さんは「東京に住んでいると海や山が生活に影響する瞬間は本当に少ない」と述べ、犬の散歩などで土の上を歩くと「普段いかにアスファルトだけを踏んで生きているか気づく」と語り、同書で触れた岡本の思想に感銘を受けていた。
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- バウルの歌を探しに : バングラデシュの喧噪に紛れ込んだ彷徨の記録
- 価格:759円(税込)
■謎の吟遊詩人バウルとは?
大倉さんは「探検家、冒険家は全員尊敬するけど、この人にはくらっときました」と『バウルの歌を探しに バングラデシュの喧噪に紛れ込んだ彷徨の記録』川内有緒[著](幻冬舎)を紹介した。著者の川内さんはもと国連職員で現在はノンフィクション作家。同書はバングラデシュで偶然耳にした放浪の吟遊詩人バウルの歌声を求めさまよい歩いた12日間の記録。第33回新田次郎文学賞を受賞している。
バウルとは「音楽を通じて神に到達しようとする流浪の信者たち」といわれる。人間の死生観をめぐる哲学概念を歌う。川内さんがバウルを探す旅は約2週間足らずだが「動き方が半端じゃない。すごい行動力。濃いんですよ」と大倉さんは絶賛した。
番組では大倉さんが川内さんと会い、本人から直接借りたバウルの曲がオンエアされた。杏さんは「これ生で聞いたらすごいですね」と感心、大倉さんも「自分を押し上げてくれるような感じ」と感想を述べた。
その日のゲストはバンド・アーバンギャルドのボーカル、浜崎容子さん。自著『バラ色の人生』(ロフトブックス)を紹介。また千駄木の往来堂書店店長・笈入建志さんが『休みをとってでも行きたい問屋街さんぽ』古谷充子[著](ジービー)を紹介した。
「BOOK BAR」はJ-WAVEにて毎週日曜0時(土曜深夜)から放送中。
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