女優の杏「テーブルマナーは社会に出てからの財産」躾けてくれた両親に感謝

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 女優の杏さん(30)とナビゲーターの大倉眞一郎さんが毎週1冊ずつ本を持ちより紹介するJ-WAVEの番組「BOOK BAR」。8月14日の放送で杏さんはテーブルマナーに関する本を取り上げた。

■テーブルマナーは一生の財産

 この日杏さんは「実際みんな、どこで学んでます?」と『ティファニーのテーブルマナー』ウォルター・ホービング[著](鹿島出版会)を紹介した。同書はティファニーの前会長によるテーブルマナーの入門書。ティファニーは食器も取り扱っており、店舗で配布していた小冊子をどこでも手に入るようにしたのが同書だ。コースの食べ方から着席して席を立つまでの振る舞いまで、イラスト付きで解説されている。

 杏さんは「みんなどこでテーブルマナーを学んだり身に付けたりしているのかな?」と疑問を口にした。杏さんは小学校でもテーブルマナーの授業があったというが、両親からも厳しく躾けられたという。食事中の姿勢なども躾けられたようで「これは社会に出てからの財産ですよね」と語る。大人になってから他人のテーブルマナーについては「注意もしづらいし、されない」と話し、子どもの頃にマナーを躾けてもらったことに感謝をしていた。

 同書は指南書であり、強制的なものではない。本の終わりには「これで崩せますよ」と書かれており、マナーブックに載っていることはあくまで基本で、応用や崩すことも当然あると、粋な締め方となっている。大倉さんも「基本は一緒に食べている人間を不愉快にさせないことですよね」と述べると、杏さんも大いに同意していた。

■客観性まるでなし、でも面白い!

 大倉さんは「殺されたアナキストの評伝がこんなに面白くていいんだろうか!」と『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』栗原康[著](岩波書店)を紹介した。政治学者の著者によるアナキスト伊藤野枝の人物評伝。伊藤は平塚らいてうらとともに女性解放運動に勤しみアナキズム運動にも傾倒。激しい恋愛の末、大杉栄と生活をともにする。その後関東大震災の混乱のなか、大杉とともに憲兵に殺害された。

 著者の栗原さんの伊藤野枝にとりつかれたかのような筆致に、大倉さんは「ぶっとびました。評伝だけど客観性はまるでありません」と衝撃を受けたと語る。しかしその描き方を大倉さんは「ここまで面白くしたなら、完全にありだと思う」と絶賛した。

 また3週連続のゲストで今週が最後の出演のバンド・アーバンギャルドのボーカル、浜崎容子さんは『ここは退屈迎えに来て』山内マリコ[著](幻冬舎)を紹介。また下北沢の書店B&B店長の寺島さやかさんが『災害支援手帳』荻上チキ[著](木楽舎)を紹介した。

BOOK BAR」はJ-WAVEにて毎週日曜0時(土曜深夜)から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年8月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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