先週一番売れた本[文芸書] 1位はコンビニで働く著者による芥川賞受賞作『コンビニ人間』

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 8月7日~14日の文芸書売り上げランキングで堂々の第1位に輝いたのは第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの『コンビニ人間』だった。2位は百田尚樹さんの衝撃作『カエルの楽園』。3位は「グリコ森永事件」を題材とした『罪の声』となった。

1位『コンビニ人間』村田沙耶香[著](文藝春秋)

 36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて……。現代の実存を軽やかに問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。第155回芥川賞受賞。(文藝春秋ウェブサイトより抜粋)

 Book Bangでは写真家の長島有里枝さんによる書評が掲載されている。
 https://www.bookbang.jp/review/article/516453

2位『カエルの楽園』百田尚樹[著](新潮社)

 安住の地を求めて旅に出たアマガエルのソクラテスとロベルトは、平和で豊かな国「ナパージュ」にたどり着く。そこでは心優しいツチガエルたちが、奇妙な戒律を守り穏やかに暮らしていた。ある事件が起こるまでは――。著者自らが「私の最高傑作」と断言。平和とは何か。愚かなのは誰か。大衆社会の本質を衝いた、寓話的「警世の書」。(新潮社ウェブサイトより抜粋)

 Book Bangでは百田さんの刊行記念インタビューが掲載されている。
 https://www.bookbang.jp/review/article/512301

3位『罪の声』塩田武士[著](講談社)

 京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。圧倒的な取材と着想で描かれた全世代必読!気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。(講談社ウェブサイトより抜粋)

 4位以下は次の通り。

4位『海の見える理髪店』荻原浩[著](集英社)

5位『陸王』池井戸潤[著](集英社)

6位『猿の見る夢』桐野夏生[著](講談社)

7位『去就: 隠蔽捜査6』今野敏[著](新潮社)

8位『転生したらスライムだった件 8(GCノベルズ)』伏瀬[著](マイクロマガジン社)

9位『終わった人』内館牧子[著](講談社)

10位『転生したらスライムだった件 8.5 公式設定資料集(GCノベルズ)』(マイクロマガジン社)

11位『天才』石原慎太郎[著](幻冬舎)

12位『ハリネズミの願い』トーン・テレヘン[著](新潮社)

13位『タスキメシ』額賀澪[著](小学館)

14位『たてもの怪談』加門七海[著](エクスナレッジ)

15位『おおあたり』畠中恵[著](新潮社)

16位『家康、江戸を建てる』門井慶喜[著](祥伝社)

17位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

18位『税金亡命』佐藤弘幸[著](ダイヤモンド社)

19位『君の膵臓をたべたい』住野よる[著](双葉社)

20位『マチネの終わりに』平野啓一郎[著](毎日新聞出版)

〈Amazon文芸書売り上げランキングより 集計期間8月7日~8月14日〉

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年8月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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