デイヴィッド・ヒューム
哲学から歴史へ
- 著者
- ニコラス・フィリップソン [著]/永井 大輔 [訳]
- 出版社
- 白水社
- ジャンル
- 哲学・宗教・心理学/哲学
- ISBN
- 9784560084854
- 発売日
- 2016/01/27
- 価格
- 2,420円(税込)
内容紹介
歴史に向かった哲学者の軌跡
デイヴィッド・ヒュームの名を知らない者はいないだろう。ジャン=ジャック・ルソーやアダム・スミスとの華やかな交流(スミスはヒュームの存在なしには存在しなかった!)に象徴されるように、彼は18世紀啓蒙主義哲学の輝ける主役と言っていい存在である。
ただ、意外なことにその実像はこれまでほとんど知られてこなかった。本書は『アダム・スミスとその時代』を著して初めて等身大のスミスを分かりやすく提示した著者が、ヒュームの全体像に迫る好著である。
その際、著者が重視するのは「印刷機から死産」した『人間本性論』ではなく、日本では(そして本国でも)ほとんど誰も取り上げてこなかった『イングランド史』である。
こうした重心の移動によって浮かび上がってくるのは、〈哲学〉から〈歴史〉へと向かった巨人の姿であり、またそうした営為を生んだ彼の時代である。
ヒュームに対する評価は、かつてないほど高まっているが、スコットランド啓蒙研究の第一人者による本書は、まさにその中心に位置すると言っていい。今後数十年の座標軸となる決定版。
データ取得日:2024/04/20
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