ソロヴィヨフ 生の変容を求めて
内容紹介
▼ソフィア=つながりの智恵。
個でありながら、全てに開かれ、全てと共にあるような人の在り方を願い続けたロシア最大の哲学者、ウラジーミル・セルゲーヴィチ・ソロヴィヨフ(1853-1900)。
生命の本質的一体性を看破し、それを〈全一性〉の思想として紡ぎ出した。
本書は、旧約の「ホクマー」に由来する「神の智恵=ソフィア」への独自の信仰を育んできたロシアにおいて、ソロヴィヨフが宗教哲学者として、その理念をいかに表現したか描き出す。また、ソロヴィヨフ以降の「ロシア・ソフィオロジー」の継承者たちにも目を向けつつ、〈具体的な総体〉を志向してきたロシアの精神性の一面を、著者自らソ連時代に見聞きしたロシア正教会等の姿をとおして紹介する。
19世紀末ロシアに輩出した宗教思想家たちの、他者への共苦の精神を描き出し、現代の知のあり方への再考をうながす、清新な一冊。
データ取得日:2024/04/24
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