認知資本主義―21世紀のポリティカル・エコノミー

認知資本主義―21世紀のポリティカル・エコノミー

著者
山本 泰三 [編集]
出版社
ナカニシヤ出版
ISBN
9784779509377
発売日
2016/04/30
価格
2,860円(税込)

内容紹介

生産と組織のフレキシブル化、金融化の進行、労働として動員される「生」

1960-70年代以降の激動がもたらしたポスト・フォーディズムは、非物質的なものをめぐって旋回する――Y・ムーリエ=ブータン、A・フマガッリ、C・ヴェルチェッローネ、C・マラッツィ、M・ラッツァラートらが論じる現代のグローバルな趨勢「認知資本主義」を、様々な事例を取り上げ、政治経済学的な視角から分析。

資本主義は葛藤や批判を糧にして変貌する。認知資本主義は、一九六〇~七〇年代の社会変動、抵抗、多形的な欲望、新たな主体性に資本主義が適応することから形成された。それが生産と組織のフレキシブル化、労働の人間化、個性的なライフスタイルの消費、等々である。進取の経営者はしだいに問題の性質を理解し、懐柔に転じる。カウンターカルチャーを通過した新世代の企業家たちもやがて頭角を現すことになる。しかしその適応は、ただの譲歩ではなかった。雇用は不安定化し、万事がマーケティングや投資として語られ、セーフティネットは破られていく。(「序論」より)

データ取得日:2024/04/12