伊吉書院類家店「鳥山明先生と出会い、少年は生きる希望を見つけた!」【書店員レビュー】
[レビュアー] 伊吉書院類家店(書店員)
小学生の時、あるきっかけから学校に行けなくなった棚橋少年。
彼の唯一の支えは漫画を描くこと。
そんな彼の人生に大きな影響を与えた「9人の先生」とのエピソードが綴られたこのコミック。
教室の雰囲気になじめない彼の頬を理由無く打った担任の先生から始まり、病で亡くなってしまった先生、家庭教師の先生など、その人柄も彼への接し方も十人十色。
その先生達との出来事が淡々と描かれています。
そして9人目の先生はなんとあの、ドラゴンボールの鳥山明先生です。
偶然が偶然を呼び、大好きな漫画を生み出した先生と出会えそこから世界が広がったという驚きの話なのですが、学校に行けなくなってしまうということは特別なことではなく、何かのきっかけで誰にでも起こることなのかもしれません。
そんな中でも、何かこれだけはというものを心に持ち続けていれば突破口が見えることもあるのかもと、希望が持てる1冊です。