『間違いだらけの少年サッカー 残念な指導者と親が未来を潰す』

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『間違いだらけの少年サッカー 残念な指導者と親が未来を潰す』

[レビュアー] 産経新聞社

 痛烈なタイトル通り、怒鳴り過ぎ、教え過ぎ-と著者は国内における少年サッカーの指導法に警鐘を鳴らす。「日本の子供はシュートを外して怒られることに怯(おび)えている」。ドイツの強豪クラブが日本で開校するスクールのコーチの嘆きにはうなずかされる。イングランド人はJリーグのチェアマンがフェアプレーを訴えるのを「子供に言うことでしょ」と語り、アルゼンチン出身の指導者は「ワールドカップで優勝する」と宣言する日本代表選手に「甘いです。サッカーを舐(な)めるな」。耳の痛い指摘ばかりだが、日本サッカーの世界での立ち位置を学べる。(林壮一著/光文社新書・780円+税)

産経新聞
2015年12月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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