【話題の本】『島根自虐伝』島根勝手に応援会著

レビュー

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【話題の本】『島根自虐伝』島根勝手に応援会著

[レビュアー] 藤井克郎

■日本で47番目に有名

 これまで取材その他で全国46都道府県を訪れているが、唯一、島根県には足を踏み入れていない。なかなか行く機会もないしなあ、と思っていたが、知名度の低さを逆手に取ったユニークな本が出版された。「遠足の距離が、通学路より短かった」とか、「また来るぜ!と言ってたバンドが二度と来ない」とか、苦笑するしかないフレーズがページを飾る。

 著者は、アニメの「鷹の爪」シリーズで知られるクリエーターのFROGMANを中心とするチームで、もともと5年前からカレンダーとして販売されていた島根県自虐コピーを一冊にまとめた。カレンダーは、初年度の800部が今では3万部を超える人気となっており、その保存版ともいえる。

 今月1日に刊行されたばかりだが、すでに地元の書店からはまとまった注文が来ているほか、県庁も宣伝に協力してくれているという。「69万人の島根県民には、ぜひ一家に一冊、持っておいてほしい。県民以外には観光で訪れるきっかけにもなると思うし、どれだけ過疎か、実際に旅して楽しんでもらえたら」とPARCO出版の編集担当者。どれ、この本を片手に「日本で47番目に有名な県」を訪ねてみますか。(PARCO出版・1200円+税)

 藤井克郎

産経新聞
2015年12月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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