『牛を飼う球団』
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『牛を飼う球団』喜瀬雅則著
[レビュアー] 産経新聞社
独立リーグ球団「高知ファイティングドッグス」のオーナーになった若き実業家、北古味鈴太郎(きたこみ・りんたろう)。経営は大赤字だったが、突破口はあると確信していた。高知なのだから高知らしくやればいい。過疎の町をホームタウンとすることで選手寮や練習場を手に入れ、選手たちを農業に従事させる。観光地としてのアピールを考える。牛も飼う!? 既成概念にとらわれないチャレンジで黒字化を達成した地方球団を取材したノンフィクション。〈野球の球団だから、野球を前面に押し出さなければならないという固定観念を捨てること〉。その着想が面白すぎる。(小学館・1400円+税)