【今週の労務書】『「履修履歴」面接 導入、質問、評価のすべて』

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【今週の労務書】『「履修履歴」面接 導入、質問、評価のすべて』

[レビュアー] 労働新聞社

5分で済むリシュ面とは

 学業成績や履修履歴を参考にした採用選考について、筆者は5分程度の質問を付け加えるだけでできる、と説く。本書ではその手法を“リシュ面”と呼び、選考方法としての有用性を語りつつ、4種類の質問の仕方などを紹介している。

 学業成績に対する適正な評価に関しては、大学側が繰り返し求めてきたところで、経団連も昨年末に改定した指針の手引で「履修履歴(成績証明書等)について一層の活用を検討することが望ましい」との文言を加えた。16年卒採用から取り組み始めた企業もあり、今後の普及が期待されている。

 面接で学生が語る“経験”は、つまるところ事実確認ができない。ならば大学お墨付きの事実を活用すべき、との問題提起が興味深い。

(辻太一朗著、東洋経済新報社刊、TEL03-5605-7021、本体1800円+税)

労働新聞
平成28年1月25日 第3050号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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