『英雄の最期と墓所の事典』かみゆ歴史編集部&柏書房編集部編
[レビュアー] 産経新聞社
西暦587年没の物部守屋から1972年没の川端康成まで、日本史を彩った人々500人が「どのような場所でどのような死に方をしたのか」を調べ上げ、略歴を付して1人1ページにまとめた事典だ。
《花の下にて春死なむ》と詠んだ西行は旧暦の2月16日、桜の季節に河内弘川寺(大阪府河南町)で病死した。享年73。上州の侠客(きょうかく)国定忠治は、中風で倒れかくまわれていたところを捕縛され伝馬町牢(ろう)屋敷に。その後、大戸関所ではりつけの刑に処せられた。享年41。
桜の季節である。本書を手に、気になる偉人の終焉(しゅうえん)の地と墓所をめぐりたくなる。(柏書房・2800円+税)