伊吉書院類家店「春の呪い 1」【書店員レビュー】
[レビュアー] 伊吉書院類家店(書店員)
妹の”春”のことが大好きだった姉の”夏美”。
”春”が、その死の間際に名前を呼ぶほど好きだった、春の婚約者の”冬吾”。
春の死後、ふたりは冬吾の申し出で交際を始めることに。
冬吾と春がふたりで訪れた場所を、今度は冬吾と夏美がふたりで歩くうちに、それぞれの心にある罪悪感や苦しみ、そしてお互いへの特別な感情がじわじわとあらわになっていくというドラマチックな物語です。
1巻の最後では、亡くなった春の存在が意外な形で登場し、夏美の心をさらに揺さぶります。
2巻完結ということで、お話もテンポよく進みます。「長く続くかも?と思うと1巻目に手が出しにくいな」とお考えの方にもオススメです。