『ヴィジュアル版 世界の巨樹・古木』 ジュリアン・ハイト著

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ヴィジュアル版 世界の巨樹・古木: 歴史と伝説

『ヴィジュアル版 世界の巨樹・古木: 歴史と伝説』

著者
ジュリアン・ハイト [著]/大間知知子 [訳]/湯浅浩史 [日本語版監修]
出版社
原書房
ISBN
9784562053131
発売日
2016/04/28
価格
6,480円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『ヴィジュアル版 世界の巨樹・古木』 ジュリアン・ハイト著

[レビュアー] 出口治明(ライフネット生命保険会長)

 北欧神話を初めて読んだのは小学校を卒業する頃だったが、ユグドラシルと呼ばれる世界樹、宇宙樹に惹(ひ)かれ、どんな木だろうと想像を逞(たくま)しくした思い出がある。屋久島の縄文杉など巨樹を目前にすると、確かに畏怖の念が自然と湧き上がってくる。そう言えばエデンの園の中央に聳(そび)えていたのは、生命の樹だった。

 本書は世界の名高い100本の木の物語を集めた千年の巨木誌である。最初は西欧のオークやイチイ。そして表紙にもなっているサルデーニャ島の千年のオリーブ=写真=。4000年前に書かれた「ギルガメシュ叙事詩」に登場するレバノンスギ。世界一高いアメリカのレッドウッドは100メートルを超えるという。4500年以上生きてきたメスーゼラ、幹回り36メートルの世界一太いメキシコのトゥーレの木。ページをめくる度、圧倒的な威容の巨樹が目に飛び込んでくる。楽しい本だ。大間知知子訳。

 原書房 6000円

読売新聞
2016年5月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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