男たちの井戸端会議

レビュー

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僕たちの居場所論

『僕たちの居場所論』

著者
内田, 樹, 1950-平川, 克美, 1950-名越, 康文, 1960-
出版社
KADOKAWA
ISBN
9784047317536
価格
946円(税込)

書籍情報:openBD

男たちの井戸端会議

[レビュアー] 図書新聞

 気心の知れた三人の、肩の力を抜きまくった状態で繰り広げられる男たちの井戸端会議。日常生活、政治、学問など多岐にわたるテーマについてゆるゆると開陳される彼らの意見に耳を傾けながら、「そうかな?」「そう!」というように読者は、三人の隣に腰掛ける四人目の著者としてページをめくることになるだろう。内田は凱風館、平川は隣町珈琲、名越はこころカフェを開いている。そんな彼らにとっての居場所とは、誰もがふらりと立ち寄ることができ、そして書物のある空間のこと。トイレにも三〇冊は本を積んでいるという内田は、「本が決まらなくて、じたばた足踏みしているうちに洩らしたことあるもの」と笑っている。このエピソードに思い当たる節のある人は絶対に読んだほうがいい。(5・10刊、三五〇頁・本体八六〇円・角川新書)

図書新聞
2016年8月6日号(3266号) 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

図書新聞

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