『ゴジラ映画音楽ヒストリア 1954―2016』 小林淳著

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ゴジラ映画音楽ヒストリア 1954−2016

『ゴジラ映画音楽ヒストリア 1954−2016』

著者
小林 淳 [著]
出版社
アルファベータブックス
ISBN
9784865980196
発売日
2016/08/27
価格
2,700円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『ゴジラ映画音楽ヒストリア 1954―2016』 小林淳著

[レビュアー] 宮部みゆき(作家)

 映画「シン・ゴジラ」が大ヒット、社会現象化し、多くのゴジラ関連本が書店をにぎわしている。本書はそのなかでも異色な「音楽に焦点をあてたゴジラ映画通史」だ。一九五四年の第一作「ゴジラ」の伊福部昭から「シン・ゴジラ」の鷺巣詩郎まで、十一人の音楽家たちがゴジラと格闘しつつ伴走してきた歴史を解説している。「シン・ゴジラ」には「ゴジラ」のメインテーマを始め、ゴジラシリーズを彩った名曲の数々がオリジナル・サウンドトラックで使用されているので、初見の方もリピーターも、本書を繙(ひもと)いてから映画館に行くと、いっそう心躍ることでしょう。

 著者の小林淳氏は、ゴジラ愛に満ちた本書の前にも、専らゴジラのルーツ・本多猪四郎と伊福部昭をテーマにした著書と編書を発表しているが、そのなかにぽつりと一冊『岡本喜八の全映画』がある。従来、映画史的にはゴジラシリーズと結びつけられることがなかった岡本喜八作品が「シン・ゴジラ」に強く影響を与えていることは今熱っぽく議論されており、それを踏まえると、何やら予見的で興味深い。

 アルファベータブックス 2500円

読売新聞
2016年9月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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