【児童書】『いいわけサウルス』おおなり修司文、丸山誠司絵 君の隣にいる新種の恐竜

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いいわけサウルス

『いいわけサウルス』

著者
おおなり, 修司, 1959-丸山, 誠司
出版社
絵本館
ISBN
9784871103367
価格
1,430円(税込)

書籍情報:openBD

【児童書】『いいわけサウルス』おおなり修司文、丸山誠司絵 君の隣にいる新種の恐竜

[レビュアー] 産経新聞社

 してはいけないと分かっていても、ついついしてしまうのが言い訳。主人公のたかしくんは、何かと言い訳の多い小学生だ。

 学校に遅刻したのは犬のクロが靴を隠したためで、宿題を持ってこないのは猫のシロが爪でぐちゃぐちゃにしたせい。筆箱を忘れたのはお父さんが酔っ払って踏んづけて壊したからで、リコーダーも「おばあちゃんがきょう、えんそうかいでつかってる」ので忘れてきた。すぐ嘘と分かるような言い訳ばかりしているたかしくんだが、なぜか憎めない。

 ところが、言い訳を重ねているうちに、たかしくんの体に異変が発生。新種の恐竜「いいわけサウルス」が誕生してしまう。

 絵本作家、おおなり修司さんのユーモラスな語り口と、丸山誠司さんの躍動感あふれるイラストで、ほほえましい言い訳を楽しみながら、正直に謝ることの大切さに気づかされる。

 大事な会議に遅刻したり締め切りを守れなかったりすると、つい言い訳が口をついてくる大人にもお薦めの一冊だ。(絵本館・1300円+税)

2016年10月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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