『シベリア抑留 絵画が記録した命と尊厳』勇崎作衛絵、石黒謙吾構成

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シベリア抑留  絵画が記録した命と尊厳

『シベリア抑留 絵画が記録した命と尊厳』

著者
勇崎 作衛 [イラスト]/石黒 謙吾 [企画・原案]
出版社
彩流社
ジャンル
歴史・地理/日本歴史
ISBN
9784779122507
発売日
2016/07/27
価格
2,484円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『シベリア抑留 絵画が記録した命と尊厳』勇崎作衛絵、石黒謙吾構成

[レビュアー] 産経新聞社

 衛生兵だった著者の勇崎作衛さんは終戦を満州で迎え、3年間の旧ソ連軍収容所暮らしを送る。そのときの凄惨(せいさん)な体験を描いた絵87枚と、その背景の記憶を収めたのがこの本だ。勇崎さんは、寒さと飢えで死んでいった仲間のことが風化するのが忍びなく、65歳で油絵を始めた。暗い画調からは、亡くなっていった若者たちの無念の思いがずしりと伝わってくる。

 平成22年に「キャンバスに蘇(よみがえ)るシベリアの命」の書名で刊行されたが、後に絶版。勇崎さんも23年に他界しており、今回の復刊はありのままの事実を今につなぐ貴重な出版といえよう。(彩流社・2300円+税)

産経新聞
2016年10月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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