『シーナの夢』語り 鮎川誠 聞き手 栗田善太郎 寺井到、松本康
[レビュアー] 西日本新聞社
ロックバンド「シーナ&ロケッツ」の鮎川誠さんが最愛の妻シーナさん(2015年2月14日死去)の四十九日法要で旧知のラジオパーソナリティーらに語った、シーナさんとの出会いからグループ結成、その後の二人三脚の日々。「私も、レコード作りたい」というシーナさんの一言に「もう俺、すごい素敵(すてき)な夢もろたんよ」という鮎川さんが、出会いから40年以上にわたるシーナさんへの真っ直ぐな思いを持ち味の筑後弁そのままに語っている。
シナロケ結成前に暮らした北九州市若松区の明治町商店街、若松恵比寿神社、若戸大橋などゆかりの場所を巡りながらのインタビューも収録。生き生きと語られるかつての若松の記憶も、初公開された多くの写真と合わせて本書の魅力となっている。