著者が「週刊文春」にエッセーの連載を始めてから32年がたつという。本書はその中から女性に生き方を考えさせる126の言葉を抜粋したものだ。
《所詮カスとの恋はカスな思いでしか残らない》《白人とキスするのがそんなにエライか》《野心を持つということは本当に苦しくつらい長い戦いだ》《「自己投資」という言葉には、実に傲慢な響きがありはしないだろうか》
いずれも相当な毒を含んでいるが、自分の書いた文章は、すべて自分で責任を取るというプロの矜持(きょうじ)に支えられた言葉には、すがすがしささえ感じる。(文芸春秋・630円+税)
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2016年10月23日 掲載
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