最も貧しい人々と共に生きる釜ヶ崎の神父が浜矩子、宮台真司らと現代を語る

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最も貧しい人々と共に生きる釜ヶ崎の神父が浜矩子、宮台真司らと現代を語る

[レビュアー] キリスト新聞社

 1989年より大阪・釜ヶ崎で活動する本田哲郎神父のインタビューと浜矩子氏(同志社大大学院教授)ら4人との対談集。月刊誌『福音宣教』(オリエンス宗教研究所)で2015年に連載された。
 人を救うのは宗教ではなく福音と語る本田氏は、イエスはキリスト教を打ち立てたのではなく徹底して最も貧しい人々の側に立って活動したのだと説く。経済的な貧しさこそ人間を抑圧すると痛感していたイエスがいう山上の説教の「貧しい人」とは、貧困者であり精神的貧しさという解釈は間違いとの説明にイエスの一貫した立ち位置を見る。
 浜氏の、貧しい者が立ち上がるためには「怒り」が必要という言には、イエスが時に見せた激しい怒りを彷彿とさせる。
 最も貧しい人々と共に生きる本田氏の、弱者を踏みつける社会への視線はイエスの本質をなぞらえる。

キリスト新聞
2016年10月15日号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

キリスト新聞社

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