【話題の本】『ゴル語録』ゴルゴ松本著
[レビュアー] 産経新聞社
■身近な漢字を独自の解釈で
「命」「炎」などの漢字を体で表現する人文字ギャグで人気のお笑いコンビ「TIM」のゴルゴ松本さん。言葉の意味や成り立ちを独自に研究し、数年前からはボランティアで少年院を訪問して、漢字の意味を通し前向きに生きるための授業を行っている。その様子がテレビやネットで話題になり、昨年5月に刊行された『あっ! 命の授業』(広済堂出版)は25万部を超えるベストセラーとなった。本書はそれを発展させ、特に気になる50の漢字をイラストや写真とともに取り上げた。いわく-
己、己、共、で「選」。失敗したとしても、自分が「選んだ」道はすべて正解。
「意」は心の音。心の音を形にし、意志を明確にすることで言葉になり、言霊になって実現する。
「すべての漢字にどういう役割があって、昔の人たちはそれで未来に何を伝えようとしたのか。それを探り続けたい」と記し、身近な漢字を独自の解釈で熱く語る。
担当編集者の斉藤有紀子さんによると、ゴルゴさんはいつも電子辞書を持ち歩き、言葉についてのノートもびっしり。「本当に漢字がお好きなんでしょう。自分の発想が誰かの気づきになってほしいという語り口が好評なのでは」(文芸春秋・920円+税)