ブックセンターササエ(佐々栄文盛堂)「天命が尽きる、その瞬間まで。」【書店員レビュー】

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ブックセンターササエ(佐々栄文盛堂)「天命が尽きる、その瞬間まで。」【書店員レビュー】

[レビュアー] ブックセンターササエ(佐々栄文盛堂)(書店員)

歳を取って、良い事が全然ない、やれやれ…自分の周囲にいる60代以上の方々のそんなつぶやき(ボヤキ?)を聞く事が多い。人生、そういうものなのでしょうか。(ちなみにこのレビュー書いてる私はギリギリ30代)という前置きを踏まえ…。 94歳で逝去された、やなせたかし氏が「老境の道案内になることができれば幸福である」との思いで、93歳当時執筆したエッセイ。波乱万丈の人生、アンパンマン生みの親が綴る「老いを迎える事」と「死と向き合う事」。

やっとわかった。老衰には勝てない。日々死神と闘いながらだんだん敗色が濃くなり、追いつめられてしまった。それでもどこかで奇跡の逆転をしてやる、なんて思っているのは自分でもいじらしい。やれるところまでやって天命つきれば、アバヨである。(本文より)

天命つきるその日まで。…本書の書名です。そう、みんな、老いる。この自分も。この世に生かしていただいてる限りは、目の前のやらねばならぬ事(それをある種、天命、と呼ぶのかな)になるべく丁寧に誠実に向き合い続けるのみ。ですね。それが尽きる日まで。

トーハン e-hon
2016年11月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

トーハン

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