【児童書】生き物が感じる時間がテーマ 『〈時間〉ものしり大百科 (3)感じる〈時間〉生き物のからだと時間』

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【児童書】生き物が感じる時間がテーマ 『〈時間〉ものしり大百科 (3)感じる〈時間〉生き物のからだと時間』

[レビュアー] 産経新聞社

 今年もはや12月。大人になると1年があっという間に過ぎていく。子供の頃は時間がゆっくり流れていたのに、気のせい? でもないらしい。子供時代は勉強したり、友達に出会ったりと新しい体験が盛りだくさんで、脳が活発に動いて多くの記憶を作るため、時間が長く感じるのだという。

 そんな時間に関する疑問や不思議を、イラストや資料を用いて分かりやすく解説してくれるシリーズの第3弾。今回は、生き物が感じる時間がテーマだ。

 約38億年前に地球上に誕生した生き物が、海から大地に上陸して進化していく過程や、時代を読み解くことができる化石、樹齢が分かる年輪などを、カラフルなイラストで説明。また、夜明けに鳴き出すニワトリや夜になると光り始めるホタルなど、生き物が持つ体内時計の謎にも迫る。

 人間については、皮膚は約28日で生まれ変わり、髪の毛は男性は3~5年、女性は約7年で新しく生えかわるという。そんな身近な時間の話題も興味深くて好奇心をそそられる。(藤沢健太、井上愼一著、山口大学時間学研究所監修/ミネルヴァ書房・2800円+税)

産経新聞
2016年12月4日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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