『俗語発掘記 消えたことば辞典』米川明彦著

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俗語発掘記 消えたことば辞典

『俗語発掘記 消えたことば辞典』

著者
米川 明彦 [著]
出版社
講談社
ジャンル
語学/日本語
ISBN
9784062586436
発売日
2016/12/10
価格
1,815円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『俗語発掘記 消えたことば辞典』米川明彦著

[レビュアー] 産経新聞社

 新たに作り出された言葉の一部は、のちのち辞書に掲載されることもあるが、その多くは賞味期限が切れて退場することになる。本書は退場した言葉(死語)を拾い集め、五十音順にその起源と、背景となった時代の風俗をマニアックに語ったものだ。

 冒頭は高利貸を意味する「アイス」。高利貸→氷菓子→アイスクリーム→アイスという連想から生まれた。最後は「ろう勉」。旧制高校生が普段は遊んでいるように見せかけ、寮の消灯時間を過ぎてからろうそくのもとで勉強することだという。面白く日本近代の風俗を知るうえでも貴重。(講談社選書メチエ・1650円+税)

産経新聞
2016年12月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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