『日本の武器で滅びる中華人民共和国』兵頭二十八著
[レビュアー] 産経新聞社
平成の軍学者として名をはせる著者によれば、日本は米国の「核の傘」に守られていると信じられているが、じつはニクソンと毛沢東の密談により丸裸の状態におかれているという。かつ中国の核ミサイルは自衛隊のミサイル防衛システムでは撃墜できないとも。
著者は、日本の機雷を活用すれば、中国を経済的破滅、すなわち共産党を崩壊に追い込むことは可能だと断言する。地政学的に中国と対峙(たいじ)せざるをえないマレーシア、ベトナム、フィリピンと協力して、中国の大陸棚に広がる水深30メートル未満の海に機雷を仕掛ければよいというのだが…。(講談社+α新書・840円+税)