【手帖】鳥取の魅力伝える写真集

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「スタバはないけど、日本一のスナバはある」は、今年5月の出店まで全国で唯一スターバックスがなかったことについての平井伸治鳥取県知事のシャレた切り返しだ。

 そのスナバ=鳥取砂丘がある鳥取市がこのほど、公式フォトガイドブック『すごい!鳥取市 100SUGO!BOOK』(玄光社・1200円+税)を刊行した。一般的な観光ガイドではない。写真家の浅田政志氏(36)が撮り下ろした。土地の魅力を伝える写真が際立っていて、ちょっとした写真集のようだ。

 ニヤリと笑えてほんわかする写真が満載。港で岩牡蠣(いわがき)をくわえる女子高生が一列に並んで「夏こそ生で食べる岩牡蠣が美味くてすごい!」。うどんのダシに中華麺というソウルフードを食べる男性が「うどんか、ラーメンかはっきりしない優柔不断な麺がすごい!」。

 自然もすごい。海中に落とした差し歯を見つけて喜ぶおばさんのうれしそうなショットには「差し歯を見つけられるほど透明」。日本海に沈む夕日をバックにした鳥取砂丘でのヨガは自然の雄大さを感じさせる。

 パワースポットもある。地面をはわないとくぐれないほど低い鳥居のある熊野神社。神話「因幡の白うさぎ」の舞台で「恋人の聖地」といわれる白兎(はくと)神社。

 “山陰”と聞くとどうしても暗いイメージがあるけれど、写真がカラッと明るく、ユーモアもたっぷり、徹底的に前向きな姿勢で、そんな印象を払拭している。自然や食、歴史や伝統文化の魅力が素直に伝わってくる。写真家の温かいまなざしが感じられて、説得力抜群だ。

 浅田氏は撮影のため、昨春から今夏までに3回訪れ、約20日間滞在してシャッターを押した。「納得のいく仕上がり。これだけのボリュームで1200円はお得」と宣伝する。

 本書にも紹介されているが、鳥取市は定住支援に積極的で、『田舎暮らしの本』(宝島社)の「2015年度版 住みたい田舎ベストランキング」で第2位になっている。

 いやほんと、すごいのはスナバだけじゃない。

産経新聞
2015年12月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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