『バターが買えない不都合な真実』山下一仁著

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

バターが買えない不都合な真実

『バターが買えない不都合な真実』

著者
山下一仁 [著]
出版社
幻冬舎
ISBN
9784344984165
発売日
2016/03/30
価格
902円(税込)

『バターが買えない不都合な真実』山下一仁著

[レビュアー] 産経新聞社

〈原子力村という言葉があるように、産官学が共通の利益を持つ農業村も存在する〉。バター不足がなかなか解消されない原因を詳細に解説した本だが、真っ向から“農業村”の実態に切り込み、役人や政治家、専門家の巧妙な作り話を次々に暴いていく。

 酪農家の戸数は約1万8000戸。〈平均的な日本人の所得の倍の所得を稼いでおり、所得を補てんしなければならないような社会的弱者ではない〉のに、さらに“酪農家の所得向上”を掲げる保護政策が-。日本の農政は消費者に多大な負担をかけてきた。その象徴がバターなのだ、と説く。(幻冬舎新書・820円+税)

産経新聞
2016年4月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク