息子三人をスタンフォード大学に入れたアグネス・チャン「保育園落ちた日本死ね!!!」を語る
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この4月より始まった別所哲也さん(50)が司会を務めるBS11の報道番組「報道ライブMOVE UP22」(4月6日放送回)に歌手・日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさん(60)と、内閣官房副長官の萩生田光一衆議院議員(52)が出演し、女性の社会進出や待機児童問題、子育てについて話し合った。
■「アグネス論争」とは
番組では1988年に起こった「アグネス論争」を振り返った。出産後間もなく仕事復帰を求められ、アグネスさんは子どもを連れて職場に来た。それがマスコミに大きく取り上げられ、子連れ出勤の是非を巡る大きな議論に発展した。女性から「いいかげんにしてよアグネス」との声もあがり「アグネス論争」は流行語にもなった。その後アグネスさんはスタンフォード大学に留学。子育てしながら教育学を学び教育学博士号を取得した。アグネスさんは当時を振り返り「子供を産んだら家庭に入るのが一般的な時代だった。子供を育てたい、仕事もしたいというのは欲張りじゃないかと言われた。女性は子供を産むのが自然。だから仕事をやめようとは思わず、自然に連れて来ていた」と子連れ出勤の経緯を語った。萩生田議員はその行動を、女性の働き方を変える勇気ある決断だったと賞賛した。
■保育士資格にこだわる日本
そして「アグネス論争」から28年が経ち、女性が働き続けるという雰囲気や考え方が一般的になってきたが、受け皿はまだ十分ではないとアグネスさんは指摘する。アグネスさんがスタンフォード大学に子供を連れて行くと、専業主婦の方がちょっとしたアルバイト感覚で預かってくれたり、同じ大学院生がボランティアで面倒をみてくれる仕組みがあったそうだ。助け合いの精神が社会に浸透しており、社会全体の雰囲気が良かったと語る。それに対し、萩生田議員は「日本の場合は保育士の資格があるかないかにこだわったりする。でも子育て経験のある皆さんなら、ほんの少しの時間なら手伝うことはできるという方もたくさんいらっしゃる。新しく保育ママ制度なども作って、保育園に入れるか・入れないか、スイッチがオンとオフしかないのでなく、短時間の保育を誰かがサポートしてあげることで働く女性を応援できるのではないか。待機児童などの社会問題の解決になるんじゃないか」と語った。
■「女性が輝く」ために必要な事
そして番組では匿名ブログの投稿「保育園落ちた日本死ね!!!」で紛糾した待機児童問題についても触れた。アグネスさんは「(政府の提唱する女性が)輝いてくださいという政策なんですが、子どもをたくさん産んで、仕事を辞めないで頑張れというが、子どもを預けるところがない。女性一人で全ての役割をやれというのは無理なんですよ」と語り、2013年に横浜市の保育所待機児童数がゼロになったことをあげ、「横浜市でできて東京でできないのは意志の問題だと思う。やるかやらないかです。問題はたくさんあるけど、解決すべき課題として取り組んでほしい。女性が輝いてくださいと言いだした以上、やらなければいけないことだと思います」と熱く訴えた。
■スタンフォード大学に子供を入れるには
番組最後に、アグネスさんの新刊『スタンフォード大に三人の息子を合格させた 50の教育法』(朝日新聞出版)が紹介された。アグネスさんは子供を育てるときに心がけていたことは?と問われ「当時から国際化・グローバル化と言われていたので、できるだけどこに行っても活躍できるように育てたかった。子供に自己肯定感を持たせ、自分を正しく評価できるようにしたかった。そうすれば人は人、自分は自分、と考え、人と比べず、差別をしない。他人との違いを受け入れ・楽しめる人になるように心がけた」という。そして勉強が好きで集中力のある子になるように、大学で学んだ教育法や児童心理学を実践した。それが書かれたのが同書だと別所さんは解説した。
「報道ライブMOVE UP22」は月曜から金曜、夜10時からBS11にて放送中。
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