『宝塚歌劇 柚希礼音論』
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『宝塚歌劇 柚希礼音論 レオンと9人のトップスターたち』松島奈巳著
[レビュアー] 産経新聞社
10年に1人の逸材と呼ばれ、サヨナラ公演の東京宝塚劇場周辺では1万2000人ものファンに見送られた-。「宝塚のレジェンド」となった柚希礼音(ゆずき・れおん)の“すごさ”を網羅した一冊である。
手法が興味深い。柚希の人生を追いながら、各段階を宝塚のトップスターと並び立てて論じる。すでにダンスで飛び抜けた才能を見せていた音楽学校時代の比較は、ダンスの名手、大浦みずき。星組トップ就任時代は、異例の若さで月組トップとなった天海祐希。
スターの足跡をたどっていくうちに、柚希のみならず宝塚歌劇そのものが立体的に見えてくる。(東京堂出版・1600円+税)