いとうせいこう×安田登「漱石と能」トーク、そして、奥泉光+玉川奈々福での『夢十夜』の語りの夕べ

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 夏目漱石が能の謡を習っていたことはご存じでしょうか。

 師匠であった宝生新(1870-1944。ワキ方、下掛宝生流)によれば「非常に色気のある謡い方」だったという漱石。その能との関係を下掛宝生流の能楽師、安田登さんと、最近能を習い始めたという、作家のいとうせいこうさんが語ります。能の影響が色濃いといわれる『夢十夜』については、背景に触れつつ、安田登さんの語りと奥泉光さんのフルート、玉川奈々福さんの三味線で聴いていただきます。

 夏目漱石(本名金之助)は1867年、江戸牛込馬場下横町(現在の新宿区喜久井町)に誕生し、100年前の1916年、早稲田南町の「漱石山房」にて49歳10カ月の生涯を閉じました。会場となるla kaguからいずれもほど近い場所です。

 漱石の親しんだ土地で、漱石の能を語る夕べをご一緒しましょう。

■日時:2016年10月12日(水)19:00~20:30
■会場:la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko
■参加方法:http://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/015xvuyeaa70.html

いとうせいこう
1961年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。編集者を経て、作家、クリエーターとして、活字・映像・音楽・舞台など、多方面で活躍。音楽活動においては日本にヒップホップカルチャーを広く知らしめ、日本語ラップの先駆者の一人である。デビューアルバム『建設的』の30周年を祝う「いとうせいこうフェス」もお見逃しなく(9/30&10/1、東京体育館にて)。

安田登(やすだ・のぼる)
1956年生まれ。能楽師、ワキ方、下掛宝生流。公認ロルファー(米国のボディワーク、ロルフィングの専門家)。著作に『異界を旅する能』『身体能力を高める「和の所作」』『身体感覚で「芭蕉」を読みなおす。』『体と心がラクになる「和」のウォーキング』など多数ある。

奥泉光(おくいずみ・ひかる)
1956年山形県生まれ。作家、近畿大学教授。著書に『滝』『ノヴァーリスの引用』(野間文芸新人賞)『「吾輩は猫である」殺人事件』『石の来歴』(芥川賞)『グランド・ミステリー』『浪漫的な行軍の記録』『新・地底旅行』『神器』(野間文芸賞)『シューマンの指』などがある。

玉川奈々福(たまがわ・ななふく)
浪曲師・曲師(浪曲三味線弾きのこと)。1995年に玉川福太郎に入門、2001年より浪曲師として活動。2004年「玉川福太郎の徹底天保水滸伝」全5回、2005年「玉川福太郎の浪曲英雄列伝」全5回プロデュース。2006年、芸名を奈々福に改め名披露目興行を行う。さまざまな浪曲イベントをプロデュースする他、自作の新作浪曲も手掛け、他ジャンルの芸能・音楽との交流も多岐にわたって行う。

2016年9月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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