女優の杏がCMで話題のラッパー・アフロのエッセイ集を紹介 夫・東出昌大と夫婦でファン

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 女優の杏さん(30)とナビゲーターの大倉眞一郎さんが毎週1冊ずつ本を持ちより紹介するJ-WAVEの番組「BOOK BAR」。9月11日の放送では杏さんはラッパーの初エッセイ集、大倉さんは受賞式が話題となったあの一冊をとりあげた。

■夫婦でファン

 杏さんは「最後のバカ出来る時代」と『俺のがヤバイ』滝原勇斗[著](飛鳥新社)をとりあげた。著者の滝原勇斗の別名はアフロ。MOROHAというラップグループでラッパーとして活躍している。同作は長野出身のアフロの高校時代から上京、そしてこれまでの日々を描いた初エッセイ集だ。杏さんはラッパーというと暴力的なイメージがあるが、同作は「笑えるんですよ」と印象を語る。そして「最後のバカ出来る時代」と評した理由を説明した。

 杏さんは「20代の終わりでステップが変わるような気がする」と述べる。30代目前で10代のような若いノリはなくなり、結婚も考える年となり、そこで考え方が切り替わるのではないかという。そして20代の終わりは社会に出た後の「第二の青春」が終わる時期であり、同書にはアフロの「最後のバカ出来る時代」が詰まっている、というわけだ。

 番組でもMOROHAの「奮い立つCDショップにて」をオンエアし、「独特な声とカツゼツ。言葉が入ってくる気がする」と絶賛した。その独特な声を買われアフロはNTTドコモのスマートフォン「Galaxy S7 edge」のテレビCMでナレーションもしている。

 また同書の後半には杏さんの夫、東出昌大さん(28)との対談も収録されており、帯にも東出さんの「全部面白い。ほんとにみんなに読んでほしい!!」との言葉が書かれている。杏さんはアフロと友達になった東出さんに紹介されてから夫婦でファンだと告白した。

■ここまでのは読んだことない

 大倉さんは「小説を読む前に爆笑、読みながらふふふと微笑」と『伯爵夫人』蓮實重彦[著](新潮社)をとりあげた。今年5月、第29回三島由紀夫賞を受賞した同作は受賞式での蓮實さんの冷たい対応で話題となった。記者の質問に「お答えしません」「馬鹿な質問はやめていただけますか」などのそっけない対応で会場は凍りついた。その会見を大倉さんは「見てるぶんには最高に面白かった」と語り、読む前から爆笑と評した理由を語った。

 物語の骨子は、戦前を舞台とし、少年が伯爵夫人に危うい官能の世界に誘われるというもの。大倉さんは文章は非常に格調高いと述べるも、「展開と言葉遣いは、はぁ?というようなここでは言えない内容。言葉遣いが面白い」と怪作を評した。杏さんも「ここまでのは読んだことない」と御大の官能的な一作に衝撃を受けていた。

 また3週連続のゲストで今週が初登場のお笑い芸人・水道橋博士さん(54)は「書くということを意識させられる本」として、『キッドのもと』浅草キッド[著](筑摩書房)を紹介。書いていた当時「ああ相棒、こんないい文章書くんだ」と思わされ自分の文体をもたないとだめだと思わされたと語った。また下北沢の書店B&B店長の寺島さやかさんが『草と暮らす こころと体を調える雑草レシピ』かわしまようこ[著](誠文堂新光社)を紹介した。

BOOK BAR」はJ-WAVEにて毎週日曜0時(土曜深夜)から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年9月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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