職業病と諦めるのはまだ早い! 理学療法士直伝の腰痛予防テクニック――介護・福祉業に携わっている人はとくに必見!

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

寝ている要介護者を起こすとき、「ベッドを高くすると介助者の腰に負担をかけにくい」と言われています。確かに、ベッドが高いと腰をかがめなくても起こし上げやすくなります。しかし、腰の負担をさらに軽減させるには、要介護者の位置が重要になってきます。

2016.09.20_9介助者と要介護者の距離によっても、腰への負担は変わってくる(写真は本書p169より)

上の写真のように、要介護者がベッドの中央に寝ていると、結局前傾姿勢をとりながら抱きかかえることになります。前ページの最初に述べたように「前傾姿勢で何かを持ち上げる」という動作は、非常に腰に負担をかけます。

このようなときは、要介護者を一度手前に引き寄せてください。そうすることで、前かがみにならなくて済み、腰の負担も軽減することができます。

また、ベッドの上での介助では「片膝をつく」方法も推奨されています。しかし、いくら片膝をついていても、腰の負担軽減ができていない場合があります。下図のように、片膝をついたとき腰とかかとが離れているようだと、結局上体が前かがみになってしまいます。

2016.09.20_10片膝をついても、腰の負担軽減ができていない例(本書p172より、一部追記)

ですので、ベッドの上で片膝をつく場合は要介護者の許可を取ったうえで、前かがみになったり、脊椎のねじれが起きないような姿勢をとってください。一例としては、下図のように体ごと半分乗り上げるような形になります。

2016.09.20_11腰の負担を軽減できる膝の付き方(本書p172より)

***

腰痛は「爆弾」と例えられることからわかるように、非常につらく苦しいものです。そのような目に合わないためにも、本記事の内容をぜひ参考にしてください。

日本実業出版社
2016年9月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

日本実業出版社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

株式会社日本実業出版社のご案内

ビジネス書、教養書、実用書を中心とした書籍を出版している日本実業出版社の公式サイト。新刊情報を中心に、読者のみなさまに役立つ本の情報をお届けします。また著者インタビューやイベントレポートなど、書籍にまつわるここだけの話を特集・記事にてお読みいただけます。