「センスがないから」はウソ。それはモノゴトを知らないだけだ――「質こそ量」の発想力トレーニングとは

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センスを磨く3つのステップ

センスを磨くには、まずはインプットと、知識を増やすことが大事。それはわかりました。でもそれだけでは、「センスのいい人」になる道筋がまだイメージできません。どんな点に気をつけてインプットしていけばいいのでしょうか。

「センスを磨くための魔法はありません」という高橋氏ですが、著書において3つのステップを示しています。

STEP1. まず自分の「好き」を磨く

誰にでも好きなものや得意分野があるはずです。まずはそれを磨きましょう。その分野についてなら、人をうなずかせるまで語ることができるように。そして、この「好き」を核にして知識の幅を広げていきます。

同時に、「好き」だと感じるのはその人の主観ですが、その主観を、他者が客観性をもって受け入れられるレベルにまで高めることを目指しましょう。

STEP2. 自分を壊し、センスの磨き直し

しかし、いつまでも「好き」のレベルにとどまってはいられません。ビジネスの課題を解決するには、幅広い情報、知識、体験が必要です。そのために、ボーダレスを意識して自分にとって異質な知識を広範囲に集めましょう。それらの組み合わせが新しい発想を生むからです。

また、発想のセンスを高めるためには、質よりも量に重きを置いたトレーニングが有効だそうです。高橋氏は同書の中で、実際に研修で効果をあげている24のトレーニング・メニューを紹介しています。それらは、「強制的な発想訓練」や「言葉からの連想訓練」など、徹底的に脳に汗をかくトレーニングです。

その中のひとつ「メディアウォッチング」は、次のように行います。

メディアウォッチングA

テーマは、「時代を洞察しよう」。
1ヵ月間、新聞を読んで「新しい時代の兆しを感じるキーワード」を100本発掘。その中からベスト3を選び、時代の変化にどう関わるのか、仮説を描いてください。
(同書90ページより)

2016.10.18_5
『高橋宣行の発想筋トレ』91ページより

最近は、新聞を読む人は少数派ではないでしょうか。慣れないうちはエネルギーを必要としますが、毎日記事に触れていると言葉から匂いを感じるようになり、だんだんと勘も働くようになります。深読みが進むと、変化する時代のイメージが浮かんでくるようになるでしょう。

日本実業出版社
2016年10月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

日本実業出版社

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