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【話題の本】『ブラタモリ』NHK「ブラタモリ」制作班監修
[レビュアー] 産経新聞社
■掲載都市の書店が店頭展開
タレントのタモリさんがぶらりと街を歩き、独自の視点でその成り立ちを解く、NHKの人気番組の書籍化。平成27年度の放送内容を6巻に分けて刊行中で、5、6巻は12月16日に出る予定。
写真や地図で番組を再現したうえで、取材やコラムを追加し、内容を深めている。心がけたのは、番組の世界観を崩さないこと。「番組ファンが多いスタッフたちによる、番組愛あふれる編集ができたのでは」と出版社。
4巻までで計30万部超えは、想定より好反応。特に10月に出した、仙台の放送回を掲載する3巻は出足から好調だった。出版社は「仙台の各書店は、地元関連の書籍を強力に店頭展開する。その効果では」と見る。
番組の視聴者層と書店の客層とが重なっているのは書籍化の狙いのうちだったが、仙台をはじめ掲載都市それぞれの書店が、積極的に店頭で推してくれる。出版社もこれにこたえるように、地域別のポスターを作るなどしている。
12月発売の6巻には熊本の放送回が掲載される。番組の収録が熊本地震の直前だった。被災前の写真の数々は、記録としても貴重なものになる。(KADOKAWA・1400円+税)