全国の小学校に広まる謎の体操「あいうべ体操」とは インフルエンザ予防に効果あり

テレビ・ラジオで取り上げられた本

1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 11月25日、厚生労働省はインフルエンザの流行シーズンに入ったことを発表した。毎年猛威をふるうインフルエンザだが、今年の流行は昨年よりも7週間早い。今年は9月から学級閉鎖になる学校もあり、インフルエンザの報告総数は昨年の同時期の5倍以上となっている。

 12月3日に放送された日本テレビの番組「世界一受けたい授業 2時間スペシャル」で「インフルエンザ対策はいますることが重要です」と語ったのは、感染対策コンサルタントで新ゆり内科院長の高橋央医師。特に今年は熊本地震の影響によりワクチン製造の大手、化学及血清療法研究所が運転を停止しワクチンの供給に影響が出ている。番組では予防の大切さが解説され、マイタケの摂取でウイルスの増加を抑えることや歯磨きが予防に役立つと紹介された。そして福岡の小学校でインフルエンザ罹患率を大幅に下げることに成功した「あいうべ体操」も紹介された。

■あいうべ体操とは

「あいうべ体操」は福岡県でクリニックを開業する今井一彰医師が考案した。口の周りの筋肉を動かし、鼻呼吸の習慣がつくという体操だ。


福岡の小学校でインフルエンザ罹患率を大幅に下げることに成功した

 今井医師は著書『鼻呼吸なら薬はいらない』(新潮社)で「口呼吸の習慣がつくと、細菌、ウイルス、アレルゲンなどの異物がそのまま取り込まれてしまう。さらに、そうした異物と一緒に乾いた冷たい空気が直接身体に入り、口腔やのどが乾燥して、免疫力まで落ちる」とその危険性を説いている。一方、鼻呼吸なら、フィルターである鼻毛や鼻水などが異物をある程度ブロックし、空気そのものは副鼻腔で温められるため、結果として感染リスクが減るのだ。あいうべ体操を行うことにより、口や舌を支える筋肉の力を回復させ、鼻呼吸が習慣になるというわけだ。


「あー」「いー」「うー」「べー」
体操で、いびきや喘息まで改善。

■あいうべ体操のやり方

①「あー」と口を縦に大きく開く
②「いー」と口を横に大きく開く
③「うー」と口を前に突き出す
④「べー」と舌を突き出して下に伸ばす

〈ゆっくり、しっかりと、これを1日に最低30回繰り返す――たったそれだけでいいのです。〉(『鼻呼吸なら薬はいらない』より)

 番組では口呼吸をしている3人にあいうべ体操が教えられ、1週間後に経過が報告された。被験者の3人は1週間後口周りの筋肉が鍛えられ、鼻呼吸ができるようになっていた。

 今井医師は『鼻呼吸なら薬はいらない』のなかで口呼吸は免疫システムを破壊し、様々な病気の原因になっていると述べている。そのためあいうべ体操はインフルエンザや喘息など呼吸器系の病気の予防のみならず、アトピーや花粉症などのアレルギー性の病気、うつやパニック障害などの心の病、便秘や潰瘍性大腸炎などの消化器系の病気の予防にも効果があると説いている。

 あいうべ体操はその効果を実感した先生や保護者達により九州から全国に広まりつつある。インフルエンザの大流行が予測される今シーズンはワクチンの接種とともに、あいうべ体操に取り組んでみてはいかがだろうか。

「世界一受けたい授業」は日本テレビ系列にて毎週土曜よる7時56分から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年12月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加