稲垣吾郎も心酔 80年代アイドルブームの立役者が語る「売れる曲は『アイドルの私小説』」

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 SMAPの稲垣吾郎さん(43)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」に1月13日、作詞家の売野雅勇さんが出演した。名曲の誕生秘話がたっぷりと語られるとともに稲垣さんの少年時代の写真が公開されるなど、貴重な放送となった。

■80年代アイドルブームを牽引した

 この日の課題図書は売野さんの著書『砂の果実 80年代歌謡曲黄金時代疾走の日々』(朝日新聞出版)。売野さんは80年代に中森明菜の『少女A』やチェッカーズ『涙のリクエスト』荻野目洋子『六本木純情派』郷ひろみ『2億4千万の瞳』など数々のアイドルの代表曲を作詞したアイドルブームの立役者。さらにラッツ&スター『め組のひと』矢沢永吉『SOMEBODY’S NIGHT』坂本龍一『美貌の青空』中谷美紀『砂の果実』などの詞を手がけた稀代のヒットメイカーだ。同書ではその舞台裏で何が起こっていたのか、名作の誕生秘話が語られている。稲垣さんはその錚々たるラインナップに「こんなにも名曲を……、あの曲もこの曲も売野さんなんだっていう」と感動を隠せない様子だった。

■稲垣さん思い出の曲

 タイトルとなっている『砂の果実』は売野さんが中谷美紀さんに提供した曲と同名。中谷さんが坂本龍一プロデュースでシンガーとして活躍し出した当時、稲垣さんも坂本さんと交流があり、『砂の果実』をライブハウスなどで聴いていたという。稲垣さんは「本当にいい曲だなあと思って、大好きでした。暗いんですけどどね『生まれてこなければよかった 本当はよかったんだ……』っていう」と思い出の曲の感想を語った。

 暗い詞になった理由を売野さんはそれが坂本さんの注文だったと明かした。「暗くて、その暗さにドキドキする詞」との注文を受け、売野さんは太宰治の「生れて、すみません。」という言葉を思い出したという。その言葉を軸に「暗くてドキドキする歌」を作ったと名曲の誕生秘話を明かした。

■売れる曲は「アイドルの私小説」

 また売野さんはチェッカーズの『涙のリクエスト』について、それまでヒット曲の無かったチェッカーズのために一発逆転を狙って書いた曲だと解説した。ファンとして聴いていた稲垣さんは、その苦労を重ねていたチェッカーズの姿と歌詞が重なっていると感じ「歌わされてる感が無く、自分たちが作っている楽曲だと思っていた」という。

 売野さんはそうした誤解は「良い傾向か悪い傾向かわからないが」と前置きしながら当時の戦略であったと明かす。「(曲は)アイドルの私小説。自分の物語であるかのごとく歌うことが普通になっていた。そうすると(曲と歌手)トータルでひとつのパッケージとしてすごく売れるものができあがる。プロダクトとしての価値が上がる。そうして作られていたことがあった」と当時のアイドルの売り出し方を振りかえった。

■中学2年の稲垣少年公開!

 稲垣さんはジャニーズ事務所にチェッカーズの藤井フミヤさんを真似た写真を送ったと語り、番組ではその貴重な写真が公開された。中学2年生の可愛い稲垣少年の姿を見た視聴者たちはSNS上で「すでに可愛い!」「突然のご褒美!」「育ちの良さが伝わってくる」と投稿し大騒ぎとなっていた。

 番組では他にも『少女A』や『2億4千万の瞳』『六本木純情派』『SOMEBODY’S NIGHT』などの誕生秘話も語られ、稲垣さんは「お話伺ってからまた曲を聴いていきたい。もう一回僕も家帰って聴こう」と売野さんの詞の世界に心酔した様子だった。

「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。次回1月19日のゲストは町山智浩さん。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年1月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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