中瀬ゆかり 映画『ラ・ラ・ランド』は「ミュージカルが苦手な人でも楽しめる」と絶賛

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 TOKYO MXの情報番組「5時に夢中!」の人気コーナー「中瀬親方のエンタメ番付 1月場所」が1月26日に放送された。同コーナーはエンタメ全般に造詣の深い、新潮社出版部部長の中瀬ゆかりさんが毎月感銘を受けたエンタメベスト3を発表するコーナー。今回中瀬さんが紹介したのは以下の3作。

関脇(第3位)漫画『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』鴻池剛[著](KADOKAWA)

 ツイッター上で話題の猫と暮らす作者のエッセイ漫画。ウェブで連載していたものの書籍化だ。友達からもらってくれと頼み込まれてやむを得ず飼った猫。そのマイペースさは“猫のエキスを煮詰めたような”キャラ。猫を飼っている読者からは「あるある」と共感を呼び、中瀬さんは「笑えてジーンとしてキャラに癒される。非常に面白い猫漫画」と絶賛した。また作者の鴻池さんについて「こんな人とつきあいたいと思うくらい優しい猫ファーストな男子。猫との組み合わせが最高でした」と男としても魅力的だと語った。

大関(第2位)書籍『人生の踏絵』遠藤周作[著](新潮社)

 同書は遠藤周作の講演集。文学や宗教、人生の救済と奥深さについて縦横に語った講演の数々を初の活字化。映画『沈黙-サイレンス-』の原作となった自作の創作秘話も語られている。中瀬さんは「遠藤さんは講演の名手。非常に面白い」と絶賛した。また「作家は人生をわかっていない。人生に迷うもの。小説家ほど人生がわからないからこそ書いているんだよ」「人生は美しくないからこそ、我々は捨ててはいけないと思うんだ」との言葉を紹介し「笑いもあるしジーンとくる、最近ない傑作な講演集」と解説した。

横綱(第1位)映画『ラ・ラ・ランド』監督:デイミアン・チャゼル(GAGA)2月24日全国公開

 今年のアカデミー賞にこれまでで最多の14ノミネートを果たしたことでも話題のミュージカル。夢を追う人が集まる街ロサンゼルスを舞台に恋愛の喜怒哀楽が描かれる。エマ・ストーン演じるスターを目指す女優とジャズミュージシャン役のライアン・ゴズリングが代役なしで挑んだことでも話題。中瀬さんは監督のデイミアン・チャゼルについて「天才でしょう。またやってくれました」と絶賛。「ミュージカルはそんなに好きではないのですが、苦手意識のある人でも楽しめる。歌が素晴らしい。前作『セッション』のときは音楽を楽しんでいないのではないかと言われたが、今回はとにかく楽しんでいる。ダンス・音楽・歌・人生全てを楽しんでいるという映画なんですが、そのなかに苦さ切なさもある」と映画のよさを再認識した一作だと語った。

「5時に夢中!」はTOKYO MXにて毎週月曜から金曜夕方5:00より放送中。木曜はメインMCにふかわりょう。アシスタントは上田まりえ。コメンテーターに岩井志麻子、中瀬ゆかり。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2017年1月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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