マルティン・ルターに端を発する「労働教=働くことこそ生きること」に取りつかれたままの日本人の多くは、それが原因で「生きる意味」を見失い、精神の危機に陥っている。
結局、仕事で幸福になれるのはごくわずかな人々なのだ。大半の人々は心に空虚を抱えたまま、長時間労働とストレスに耐えて生き、そして死んでゆく。
「労働する動物」に成り下がったままでは、決して「生きる意味」を感じることはできない。著者は心のおもむくままに日常を遊ぶことこそが大切と訴え、その処方箋を提示する。(幻冬舎新書・780円+税)
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2017年1月29日 掲載
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