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- ディズニー キズナの神様が教えてくれたこと
- 価格:1,210円(税込)
なぜディズニーランドに行くと、幸せな気持ちになれるのか? なぜディズニーランドでは感動のエピソードがたくさん生まれるのか? ディズニーランドの初代ナイトカストーディアル(夜間の清掃部門)・トレーナー兼エリアスーパーバイザーで、東京ディズニーランドのスタッフの指導、育成に携わってきた鎌田 洋さんは、近著『ディズニー キズナの神様が教えてくれたこと』の中で、「ディズニーで出会う人同士には、なんのためらいも世間体もなく、ありのままの人間として交流できるふしぎな力があるのです」と語っている。
たとえば、鎌田さんがディズニーで働いていたとき、毎日のようにゲストリレーションなどの部署を通して、ゲストからの手紙が送られてきたという。その内容は、パークでのうれしかった出来事からお叱りの言葉まで、さまざま。そしで、どの手紙にも共通していたことが、ほとんどすべてと言っていいぐらい「人」に関する内容だったのだという。
「このようにお話しすると、とんでもなく感動的な内容を想像されるかもしれませんが、もっとも多かったのはパークでの他愛もない出来事。
たとえば、赤ちゃん連れのゲストがパークのレストランで哺乳瓶のミルクを飲ませていました。赤ちゃんがミルクを飲み終え、うとうとし始めたところにキャストがこう声をかけてくれたそうです。『もし、よろしかったら哺乳瓶を洗いましょうか!』
もうそのひと言がとてもうれしくてゲストは手紙を書いたのだといいます。しかも、キャストが洗った哺乳瓶を返すときには『熱湯で洗い流しましたがブラシまではかけていません』という言葉も添えて。
何気ないことですが、育児をされている人には、そんな小さな気遣いが宝物のように響くことがあります。ゲストは混雑するパークで疲れてイライラしそうになっていた心が一気に癒されたそうです。」
(『ディズニー キセキの神様が教えてくれたこと』より)
鎌田さんによると、こうしたゲストとキャストのエピソードは枚挙にいとまがないという。あのとき、あのキャストに出会っていなければ怒って帰ってしまっていたというエピソードは数限りなくあると。
ディズニーには、「サービス」の一つひとつについて、事細かく記された分厚いマニュアルがあるのだろうと信じている人もいるかもしれない。
しかし、ディズニーランドでは「実務的なオペレーションのマニュアル」や、すべての考え方や行動の基本となる「哲学(ディズニー・フィロソフィー)」は存在しても、こんなサービスでゲストを喜ばせなさい、という「おもてなしノウハウ集」をキャストが持ち歩いているわけではないと、鎌田さんはいう。
「サービスとは、人の心を豊かにすることだと僕は思う。だから、規則やマニュアルにとらわれ過ぎては、人の心を豊かにすることなどできないのだ。
ゲストが心から満足し、自然と笑顔がこぼれた瞬間、キャストである僕たちの心も豊かになり、笑顔となる。
笑顔の連鎖を作ることが、サービス業に携わる僕らの務めなのかもしれない。」
(『ディズニー サービスの神様が教えてくれたこと』より)
「人を楽しませたいと願う気持ちは、どんなに厳しい教育を受けるよりも、遥かに人を幸せにすることができるのかもしれない。
そのような共通意識を持ったキャストたちが働くことによって、ディズニーランドは『誰もが平等でいられる空間』を維持できているのだろう。
表も裏もない見返りを求めない心で、人に気づかれないよう気を配る『おもてなし』は、『人々を楽しませたい』『人々を笑顔にしたい』という純粋な思いによって、心地良い空気を作り出すことができるのだ。」
(『ディズニー おもてなしの神様が教えてくれたこと』より)
ディズニーのキャストが、「風船を放して泣いている子供に同じ風船を『ミッキーが取ってきてくれたよ』と手渡してくれた」「雨上がりに水たまりを使って、ほうきでミッキーの絵を描いた」といった話を聞いたことがある人は多いと思う。こうした、人への思いやり、人を楽しませたいという気持ちが、誰もが感動するような多くのエピソードを生み出していくのだろう。
『ディズニー キズナの神様が教えてくれたこと』で第7作目となる『ディズニーの神様』シリーズは、鎌田さんがディズニーで働いていた時代や、ディズニーから独立したあとに、実際に出会ったディズニーのキャストやゲストたちの実話の一部に基づきながら著した、3~4篇の物語で構成されている。読んで感動できるのはもちろん、人生や仕事に活かせる内容が書かれており、ディズニーファンならずとも、学生からビジネスパーソンまで、あらゆる世代におすすめのシリーズだ。
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