“地味すぎる大乱”『応仁の乱』になぜか注目が集まる 「ニュースウォッチ9」でもとりあげられる【新書ベストセラー】
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- それでもこの世は悪くなかった
- 価格:935円(税込)
2月28日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書 ノンフィクション第1位は佐藤愛子さんの新刊『それでもこの世は悪くなかった』が獲得した。
第2位は気鋭の研究者が戦国乱世の扉を開いた大事件を読み解いた『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』。第3位は 脳科学者・中野信子さんが最新脳科学で解説する『サイコパス』となった。
2位の『応仁の乱』は3月2日NHKの「ニュースウォッチ9」でも取り上げられ大きな話題になっている。特筆すべき英雄は登場せず、それでいて関連する人物や勢力が多くわかりづらい「地味すぎる大乱」をあえて単純化せず、難しいものは難しいままに描いた。番組ではヒットの要因として当時の時代状況が先の見えない不透明な現代社会と似ていると解説された。SNSでも「複雑だけど読みやすい」と人気で現在発行部数は20万部を突破している。
番組キャスターの河野憲治さんは「歴史物っていうと、ヒーローというか英雄的な登場人物が出てきますよね。ところが、必ずしもそうじゃない時代があったと聞くと、かえって知りたくなるっていうのは分かりますよね」と共感をあらわし、鈴木奈穂子キャスターに「その本あとで貸してくださいね」と興味を示していた。
■新書 ノンフィクションランキング
1位『それでもこの世は悪くなかった』佐藤愛子[著](文藝春秋)
人から見たら悲劇かもしれない人生。しかし、正々堂々、力いっぱい生きた私はいま、満足だ――こんな佐藤愛子は、どうしてできた? ワガママ盛りの6歳で聞いた乳母の言葉は、思えば初めての人生の教訓だった。以来、父・佐藤紅緑、母、先輩や友の影響を受けて出来上がったのは、「他人から理解されないばかりでなく、自分でも何かわけのわからない、ヘンな佐藤愛子」。そして二度の結婚に失敗、夫の借金に巻き込まれ、それでも人は幸福に生きられる!93歳、初の語り下ろし人生論。(文藝春秋ウェブサイトより)
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- 応仁の乱
- 価格:990円(税込)
2位『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』呉座勇一[著](中央公論新社)
室町後期、諸大名が東西両軍に分かれ、京都市街を主戦場として戦った応仁の乱(一四六七~七七)。細川勝元、山名宗全という時の実力者の対立に、将軍後継問題や管領家畠山・斯波両氏の家督争いが絡んで起きたとされる。戦国乱世の序曲とも評されるが、高い知名度とは対照的に、実態は十分知られていない。いかなる原因で勃発し、どう終結に至ったか。なぜあれほど長期化したのか――。日本史上屈指の大乱を読み解く意欲作。(中央公論新社ウェブサイトより)
3位『サイコパス』中野信子[著](文藝春秋)
平気でウソをつくけど、罪悪感ゼロ。時には自分が被害者のように振る舞う。他人を利用することに長け、人の痛みなどまったく感じない。あなたの周りに、こんな人はいませんか? もともとサイコパスとは、連続殺人鬼などの反社会的な人格を説明するために開発された診断上の概念。精神医学では明確なカテゴリーに分類されておらず、誤ったイメージやぼんやりとした印象が広まっていました。ところが近年、脳科学の劇的な進歩により、状況は変わってきました。そんなサイコパスの正体を解き明かす話題の書(文春オンラインより抜粋)
4位『言ってはいけない 残酷すぎる真実』橘玲[著](新潮社)
5位『テレビじゃ言えない』ビートたけし[著](小学館)
6位『雑談力 ストーリーで人を楽しませる』百田尚樹[著](PHP研究所)
7位『日本の武器で滅びる中華人民共和国』兵頭二十八[著](講談社)
8位『母親力 息子を「メシが食える男」に育てる』森昌子[著](SBクリエイティブ)
9位『怖いほど運が向いてくる!四柱推命』水晶玉子[著](青春出版社)
10位『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』ケント・ギルバート[著](講談社)
■新書 ノベルスランキング
1位『札沼線の愛と死 新十津川町を行く』西村京太郎[著](実業之日本社)
2位『わが愛する土佐くろしお鉄道』西村京太郎[著](中央公論新社)
3位『旭日、遥かなり(4)』横山信義[著](中央公論新社)
4位『僕のヒーローアカデミア(2) 雄英白書』堀越耕平[原作]誉司アンリ[著](集英社)
5位『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』松原真琴/久保帯人[原作・画][著](集英社)
6位『魔界都市ブルース(14) <霧幻の章> 』菊地秀行[著](祥伝社)
7位『東京喰種 トーキョーグール:re Novel [quest]』石田スイ[原作]十和田シン[著](集英社)
8位『二つの首相暗殺計画』西村京太郎[著](実業之日本社)
9位『暗殺教室 殺すう まるごと中学基礎数学』松井優征 原作/日下部匡俊 小説/東京大学数学対策チーム 数学監修 [著](集英社)
10位『淫楽の神が住む都 ~淫花シリーズ番外編~』いとう由貴[著](リブレ)
〈新書 ノンフィクション / 新書 ノベルス ランキング 2月28日トーハン調べ〉
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